さて、このぬり絵。一体何でしょう?
これは、自作のぬり絵に自分の思うまま色をぬった二枚のぬり絵です。
十数年前。私は、長年勤めた百貨店を退社し、色の勉強にせっせと勤しみながら
高齢者施設に赴き、入居者の方々に色彩表現を楽しんで頂くボランティアに
携わっていたことがありました。
その中に、脳梗塞を発症され、麻痺や言語障害を抱えたNさんという男性の方がいて、
私はNさんがスムーズに色彩表現ができるように傍らでサポートしていました。
Nさんは、いつも青系の色を水でビシャビシャにしながら口数も少なく、
足元もふらつき、体調が優れない様子でした。
そんなある日のこと。
Nさんはコスモスのぬり絵を選び、今まで使ったことのない赤い色を手に取り
おもむろにコスモスの色をぬり始めました。
そして、今まで見たことのない強い力でグイッグイッとコスモスをぬり、
「もっと強くぬりたい」と言ったのです。
Nさんと関わってから、始めてハッキリと話す言葉を聞いたのと、
赤くぬられたコスモスのぬり絵は、私の中で強烈な印象となって残りました。
それからのNさんは、足元のふらつきはあるものの、とても活気的になり、
私とも積極的に話してくれるようになったのです。
そんな出来事があって、私は色と心と体の関係に深く興味をもつようになりました。
さて。そして冒頭のぬり絵です。
これは、私が思いを馳せることがあって、オイオイと泣いていた時にぬったもの。
体の周りを青や紫で塗り、水でビシャビシャに流していたら
少しずつ気持ちが落ち着いていきました。
その中で、ぬっていて一番気もちの良かったターコイズブルーの色を
今度は体一面にぬりたくなって、もう一枚。
ターコイズブルーを水で流しながら体にぬっていると、
スーッと呼吸が深くなって気もちがスッキリしていきました。
ターコイズの色の波長は、喉と胸部に働きかけて内省を促し、
混乱から解放する手助けをしてくれる作用があるのです。
まさに、
カラー de REBORN!
を体感した一枚でした。
そして思い出したのがNさん。
Nさんはきっと、上手く話すことができなくなったことや、
体が思うように動かなくなったことで、すごく心を痛めていたのでしょうね。
そんなNさんにとって青い色は、Nさんの滞っている感情を洗い流してくれる
役割を担ってくれていたんだろうと思います。
さてさて。カラーハルモニアでは、
これからも色々なカラー de REBORN!体験を
このブログで綴っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします☆
それではまた!
三木 沙織